切手のないラブレター コラム

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ラーメン屋二郎~京急川崎店

すいてるところばかり入ってきた。

 

「並んでまで食いたくねえ」

 

というのが常にある。

 

しかし、ラーメン屋に関しては、

 

「並ばないとここのラーメン死ぬまで食えないだろうな」

 

と思ったことがあって、一度だけ開店前のラーメン屋に並んだことがあった。

 

京急川崎付近にある「ラーメン二郎」だ。

 

11時開店なのに20分近く開店が遅れて、すでに俺の前に数人いたのだが、みんな時計を見てそわそわしていた。

 

店が開き、開店時間が遅いことにノンタッチだった店員に少しイラっときた。

 

俺もクソ忙しいラーメン屋で働いていた経験があるので、一言あってもいいのではと思った。

 

二郎に行く前に色々下調べをしたが、店員のいい評判は聞かなかった。特に、

 

「お客は信者みたいで気持ち悪いぞ」

 

というのが頭に残って、かなり緊張して入った。

 

店員に関しては、相模原がすこぶる印象が悪くて、川崎はとてもよかったのでまあ緊張しながらも安心して入った。

 

いざ席に座ると、「コール」なるものがあったのだが、これは下調べしてなきゃとてもじゃないがついていけないものだった。

 

俺はとなりの言うことと同じように注文した。

 

食べ終わると大まではいかなくとも、行列が出来ていた。

 

やはり・・・おいしいところには立地条件悪くても来るんだなーと思いながらバイクに乗った。

 

「並んでまで食いたくねえ」

 

と思っている人も一度はどっかに並んでみるといい。

 

俺も、

 

「食べ物に並ぶのは配給の時だけだ。しかも自分の愛する人のためにだけ」

 

と思っていた。太宰治の戦時中の回想録に、太宰が妻に向かってこういう場面がある。

 

「おい。握り飯一つ奪い合うようになったら俺は下りるから。その時は覚悟してくれ」

 

「下りる」という美意識がないのが今の日本だ。

 

しかし飽食暖衣の時代、ガラガラの店と行列の出来る店は見比べてみるのもいいなと思った。

 

非常においしかったね。