デュラララチャット「死んでも許せない人間」
前回に引き続きデュラララチャット内の「喧嘩厨」について話したいと思う。
題名がずいぶん不穏なものだが、やはり言葉の世界だけあってどうしても許せない人間というのはいるのだが、今回は悔し泣きするくらい腹のたつ奴について書きたいと思う
その人間は俺と口論になったわけではない。ただ同じ部屋にいただけの人間なのであるが、他の人と喧嘩している様があんまりにも不愉快だったのである
その二人のやりとりで「許せない人間」(以下許せない奴)というのは、自称35歳の男と言い合いになっていた
35歳の男は終始落ち着いた風で、どちらかというと「いじめられっ子」的な感じだ。
その雰囲気が部屋にいた他の人にも伝わったのであろう、彼は数人に「おやじ」「おっさん」「老害」などと言われて、返す言葉もないようだった。
喧嘩になったとき年齢は色々な意味で不利になる。まして若者の多いデュラララチャットでは、年齢が上だと致命的な傷を負うことになる。おじさん、おばさんというだけで敗北であるといってもあえて過言ではない(勿論バカ同士の喧嘩のはなしだが)
まともな人間であれば、たとえ口論になったとしても、話題をどけて年齢を攻撃するのは卑怯だと考えるし、論外なのであるが如何せん、相手は頭が空っぽな人間達である。
「お前のかあちゃんデベソ」
といった塩梅でやつけてくる。年齢や住み、学歴など一切つつかずに喧嘩できる「紳士」などはそうそういるものではない。チャットでの喧嘩は議論あって初めて成立するのだが、悲しいかな、丁々発止、真剣に議論をしあう人は少数だ。
本来ならチャットでの喧嘩はテーマから外れて、個人の誹謗中傷に走ったら負けなのだ。まあわかる奴にはわかっているから、これ以上言わない
さて話しを戻して・・・「許せない奴」は周りにさえイジラレ始めた35歳の男に、これでもか、というくらいバカにした言葉を連打する。そして許せない奴が質問した。以下は二人のやりとりである
「35の無職のおっさんさあ。負け組みなんだから早く死ねよw」
「負け組ってなんですか。それに僕は無職ではありません」
「お前なんの仕事してんの?」
「清掃局に勤めています」
「ゴミ屋とか底辺だろwww汚ねえーなwwwwwwww」
「なら君の仕事はなんですか」
「おいみんなゴミ屋だってよこのおっさんw汚ねえwwwwwwwwwwまじ底辺でワロ」
・・・実はこの許せない奴を俺は知っていた。
以前長いこと話したことがあるのだが、フリーターとして40以上もの仕事を点々として、奴曰く
「みんな底辺でバカばっかりだった。こんな国では就職は出来ない」
こやつはよっぽど「底辺」という言葉を使っていた。しかし40以上もの仕事をして、
「みんなバカばっかり」
のはずはないだろうと言うと口論になったのだ。そのときこの「許せない奴」は、俺が持論をたっぷり浴びせてやった後に、奴に年齢を聞くと、静かに退室していった男なのだ。
上の許せない奴と35歳の男の会話を見ればわかると思うが、君の仕事はなんですか?との問いを完全にスルーしている。
しかし、許せない奴はしきりに、
「汚ねえ」「底辺」「負け組み」
と罵っていた。
ついに堪忍袋の緒が切れて、俺は話しに入っていった。
「よお。久しぶりだな。相変わらずフリーターやって周りをバカ呼ばわりして生きてるのか?」
許せない奴は一瞬間をおいた。
そして何事もなかったように再び
「35歳ゴミ屋のおっさんきたねえwwwwwwまじ底辺wwww」
と奴がいったと同時に俺は間髪を入れずに言った
「お前こないだ年聞いたら逃げていったけどお前相当の年だろ?」
これに周りは沸いた。そして35歳の男も息を吹き返したように、
「君の年齢と仕事教えて」
と噛み付いた。そうしたら許せない奴は、
「まじゴミ屋きたねえwww」
と言い放って静かに退室していった。
・・・清掃局に勤めている。大変結構じゃないか。まさに社会のためになる仕事をして全うに税金を納めてる立派な社会人ではないか。
そのどこが「底辺」「負け組み」なのであろうか。名前のある大学を出て、昭和の先輩達の作ったラインに乗っかることだけが
「勝ち組」であると信じている人々のなんと多いことか。有名な話だが、ある外国人の子供が日本を嫌いになった理由にこんなのがある。
「日本は外で働いている工事の人や大工さんたちを汚いものとして扱っている」
またこんな話しもある。道路工事をしている作業員を見て、道を歩いていた母が小さな子供にこういったという
「あんた 勉強しないと将来あんな大人になっちゃうんだからね」
上の話も「許せない奴」も歪んだ国で育てられた産物であるから仕方ないのだろうか??
今こうして書いていても爆発しそうになる。
人間本当に怒ると怒鳴り散らしたりしないというが、俺は「許せない奴」と35歳の喧嘩を見てて悔し泣きしそうになった。
許せない奴は、きっと今でもバイト探しをしてるか、バイトしながら
「みんなバカばっかり。底辺の仕事だこんなもの」
と思いながら働いているのだろう。ちなみに自分の職業はもちろん、自分の親の仕事をバカにしてくる奴とは友達にならないほうがいい。
まして自分の親の仕事をバカにしたり、自分で自分の仕事をバカにしてたら救いようがない。
35歳の清掃局の男は、今日も世のため人のため、そうして自分のために働いているだろう。この喧嘩のことなんかまるで忘れて・・・
許せない奴よ 俺は35歳の男に謝れなんて思っていない。しかし死ぬまでで一度でいい。恥じてくれ!
いくら腐った世の中だといっても、自ら率先して腐っていく理由などないのだ。
チャットをしてると本当に殴りたくなる奴もいる。最初は仲が良かったが、
途中から付け上がってきて完全に嫌いになった奴もいる。もちろん嫌いだった奴が好きになったというのもいる。
しかし許せない奴は「殴る価値もない男」なのだ。
俗に言う「生理的に受けつれない」というものだ。
しかし・・・なんだか書いていると・・・一番可愛そうなのは「許せない奴」なのかなと、ふと思った。もしかすると老人だったのかもしれない。